墓じまいのトラブルはお寺から費用の高額請求をされるケース、石材店とのトラブルなどあらゆるところで可能性があります。そのなかでも墓じまいのトラブルに関して後味が悪くなるのは親族間で起こるいざこざかもしれません。墓じまいは兄弟、親戚、息子、娘、嫁などあらゆる血縁者が関係してくるためにもめる可能性が高く、なかなか説得できない場合もあります。一番の理想は家族や親戚が後悔なく墓じまいを行うことで、トラブルで親族関係を悪くすることだけは避けたい点です。先祖代々が眠るとても大切なお墓を今後どうするか、それぞれの意見が食い違い反対する人が出てしまうのは避けては通れないことかもしれません。
1.墓じまいではこんな親族間のトラブルが起こる場合もあり

墓じまいのトラブルは親族間で些細な意見の食い違いから絶縁するほど溝が深まってしまうこともあります。次のような墓じまいのトラブルが起こりやすいので注意点として覚えておきましょう。
墓じまいを拒否する
墓じまいは維持できないお墓をほかの場所へ引っ越ししたり、永代供養や散骨で墓を終わりにするものです。そのため高齢の親族などは墓じまいを拒否して納得してくれないこともあります。お墓から取り出した遺骨の次の行先が決まらず、結局墓じまいをせずに終わってしまうこともあるのです。
費用負担でトラブル
墓じまいのトラブルで多いのが費用に関すること。これは業者だけでなく親族間でも多い問題で、墓じまいの費用を誰がいくら負担するのかといった話し合いはなかなか折り合いがつかないケースもあります。墓じまいはお寺に包む離檀料をはじめ、墓石の解体費用など様々なお金が必要になり数十万円はかかってしまいます。お墓の継承人がひとりで負担できない額になることも多いため、親族がどこまで金銭的にサポートしてくれるのか、みんなが納得できる費用負担にすることが大事なのです。
連絡不十分の場合
墓じまいのトラブルでよくあるのが親戚全員に連絡を入れず、墓じまいを内緒でし行ってしまうことです。親戚のなかにはうるさい人やなにかと反対する性格の人もいますので、揉め事にならないようにわざと面倒な人だけを外して墓じまいをする場合があります。後から事実がわかり、双方感情的になり親戚付き合いを一切しなくなったという墓じまいでのトラブルケースもなかには存在します。
離檀料での揉め事
お寺に包む離檀料は法的な支払い義務がありませんので、墓じまいの際に親族には離檀料を払わなくてもいい、と意地を張る人もいるでしょう。またいくらお包みするのか金額を決定する際にもそれぞれが違う価値観がありますので、すんなり決まらないことがよくあります。
最終的には墓の継承人が決断する
墓じまいのトラブルで親族間で話し合いが決裂してしまった場合ですが、最終的には遺骨を所有する祭祀継承者が決断する権限を持っています。長男がお墓を引き継いでいる場合は長男の意思により決定できることになっています。
2.墓じまいの費用に関する大切なポイント

墓じまいでトラブルになりやすい費用に関することですが、墓じまいは無料で行うことはできません。相場を理解した上で親族と話し合うことが必要です。
費用負担について
墓じまいのトラブルを避けるためには、費用について事前に正しく理解しておく必要があります。費用はお墓の広さなどにより数十万円~高い場合は数百万円になることも。供養の方法を新しいお墓に移転するのではなく散骨や永代供養にしても費用はかかります。費用負担ですがお墓の継承人が一人で負担できない場合は兄弟と話し合い、均等に負担するのが一般的といわれています。兄弟がいない場合はすべてひとりで負担するか親類に相談して費用負担してもらう必要があります。
費用を負担できない場合
墓じまいをすることになり、墓の継承人から費用負担を要求された場合。親族や兄弟のなかにはそのお墓に将来はいることを考えていない人もいますし、経済的にきつくて費用が負担できない場合もあります。このような場合は、墓じまいのトラブルを避けるためお互いに理解し合えるよう話し合いの場を設けて自分の気持ちを伝えることが大切です。お金に関することですから、経済的に苦しいという事情であれば考慮してくれる場合が多いでしょう。
誰が費用を負担するか決めるポイント
墓墓じまいのトラブルにならないためには、家族や親族であっても金銭面についてはっきりと相談や話し合いをすることが大切です。費用負担を誰にお願いするか、金額をいくらにするかといった問題は基本的に継承人が中心になり考えていきます。しかし継承人がいない場合もありますので、費用負担についての取り決めをする際ですが、兄弟、子供、親族などきちんと墓じまいをする理由について考えて、みんなで費用負担者を慎重に決めていきましょう。
3.お墓の権利と相続に関する基本知識

近年お墓の相続に関する疑問を抱える人が増え、法律事務所や行政機関に相談する件数が増加しているといわれています。この背景には昔と現在ではライフスタイルが変わり、お墓を守る長男が近くにいないなんてケースも増えているようです。ではとても大切なお墓の権利と相続について詳しくご説明したいと思います。
お墓の継承人の順位について
お墓を継承する人には順番があります。一番最初は遺言で指定された人、もしくは被相続人が生前に指定している場合。次の優先順位にくる人は、被相続人の指定がない時はその地方の慣習をもとに従います。慣習がわからずお墓の承継者が決定しない場合は家庭裁判所で調停や審判により決められます。一般的にはお墓の相続は遺言書の有無によりますが、長男が継承することで口頭で生前にしている場合もその指示が最優先されています。
お墓の相続でかかる相続税などの費用について
墓じまいに関しては費用負担で揉めることがよくあります。大きな理由のひとつがお金の問題、お墓を継承した人は今後にいくらお金がかかるのか不安になりますよね。まず知っておきたいことですが、お墓を相続した場合は相続税はかからないという点。仏壇や墓石、位牌、墓地など祭祀財産(さいしざいさん)と呼ばれるものに関しては、相続税の対象にはなりません。
相続した後はお墓の管理で費用がかかりその負担は継承人になります。しかし必ずしも継承人が法要やお墓の管理をするべき決まりはありませんので、疑問点はお寺や霊園に相談するとよいでしょう。
お墓の相続放棄について
お墓の継承人である長男が権利を拒否して相続放棄するケースがあります。この場合は民法により相続放棄したものは初めから相続人とならなかったものとみなすと、定められています。しかしお墓に関してはご説明してあるように祭祀財産のため相続財産にはなりませんので、たとえば長男が相続放棄をしてもお墓を引き継ぐことができます。
まとめ
親族間で起こってしまう墓じまいのトラブルを避けるためには、事前にみんなで集まり話しにくい金銭面についてなどは正直な意見交換をして判断してください。墓じまいにかかる費用はどのように行うかによっても異なりますが、最近はコストを抑えて行う墓じまいの代行業者も人気があります。
墓じまいは家族や親族にとって将来のために必要なこと、どうしてもやるべき事情を理解してみんなで一番良い結果になるように決断してください。親世代がなくなり子供がお墓の近くにいない場合や高齢化や少子化などにより跡を継ぐ人がいなくなる状況は増えています。墓じまいは誰にでも可能性があることですから、正しく意味を理解して事前の準備をしましょう。
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