散骨の流れと作法

散骨を申し込む前に事前の確認の為に流れや作法を確認しておきましょう。こちらでは、基本的な散骨の流れなどを紹介しておりますので、散骨を考えている方は一度読んでから申し込みをしておくと良いです。

散骨をする前のご相談

散骨をする前に親族にまず相談しましょう。
勝手に散骨した場合のもめ事などとても多く、親類との仲が悪くなる原因でもあります。

散骨の準備・事前確認

ご遺骨が埋葬してあるかどうかの確認をします。
ご遺骨がすでにどこかで埋葬している場合、お墓や納骨堂からとりださなければいけません。その場合、管理者から許可をもらい取り出してから散骨をします。改装許可書が欲しいと言われたら、理由欄に「自宅で保管し供養する」など書いて各自治体からの判断を待ちましょう。埋葬していてご遺骨が完全に土と同化している場合は、そこの土を少しだけ持 ち帰り散骨しましょう。埋葬してない場合は、改葬許可書なども必要ありません。

粉骨をする

ご遺骨はそのまま撒いては遺棄罪として法律に違反してしまいます。
ですので、ご遺骨の粉骨をしなければいけなくそれをご自身で行うか、専門の業者にお願いするかしなければいけません。ご自身での粉骨も2mm以下の粉末状に砕かなければいけないので大変ですが、専門業者にお願いすればパウダー状になるまでしてくれるので安心です。また、全部粉骨するか少しだけ粉骨して、残りは分骨して納骨という形もあります。それらをどうするか決めましょう。

散骨する場所を決める

粉骨をしたら散骨する場所を決めてもらいますが、散骨はどこで撒いてもいいわけではありません。
個人の土地や各自治体により規制を行っていてそれを事前に確認しなければいけません。特に厳しい地域では明確なガイドラインが設けられていて、違反をすると罰金刑などが科せられる場合もあります。思いでの場所や有名な観光地などで散骨したい場合は必ず確認をするようにしましょう。

散骨の仕方を決める

散骨の仕方は、自分で散骨をする・散骨業者に依頼をするかの二つございます。
散骨業者へ依頼する場合、海洋散骨・森林散骨・宇宙葬・空中散骨があります。自分で散骨する場合は、自宅散骨・海洋散骨・森林散骨があります。自分で散骨する場合は費用など安くなりますが、事前確認（法律の確認・条例の確認）をしてから船のチャーターなどしなければトラブルの原因となります、専門業者ですと費用は掛かりますが安心してすべて任せることが出来ます。

散骨をする・散骨のやり方

事前確認・粉骨・場所・散骨の仕方が決まりましたら散骨をしましょう。
散骨をするのは法事や法要と同じで喪に服し遺族への感謝の気持ちを込めて少量ずつ散骨していきましょう。ご遺骨いがいはなるべく撒かないようにしてください。お花やお酒だけは少量まいても大丈夫なようです。

散骨のメリット・デメリット

現在、核家族化や少子化の影響を受けお墓を持つ・維持をしていく事が難しくお墓を持たない、お仏壇も持たない方が増えている中、注目を集めているのが散骨です。
そんな散骨が持つメリットとデメリットを紹介いたします。

散骨の服装・持ち物マナー

散骨の服装マナー

服装マナーですが、一般的に故人を供養する服装は喪服ですが、散骨の服装はおとなしい色合いか黒かそれに近い普段着でいいそうです。
お葬式・葬儀で着る喪服ですと観光地などでの着用はマナー違反ですので、他の方に配慮して普段着を着ていきましょう。
乗船した後に揺れたりしますので靴も履きなれている運動靴にしましょう。

持ち物マナー

ご遺骨は絶対に忘れないようにしましょう。
お花やお酒などは節度を守って少量だけまきましょう。自然に戻らないものやゴミなどは撒かないようマナーやルールを守りましょう。

知っておくべき散骨の法律

散骨をするにあたって日本の法律はどうなっているのかと気になるかと思いますが、散骨は法律には違反してないがグレーな感じであります。

ご遺骨を許可の無いところで埋葬したり遺棄したりしますと、死体遺棄罪（刑法190条）で3年以下の懲役刑になります。
また、墓地・埋葬等に関する法律（昭和23年5月31日法律第48号）にも埋葬や改装に関する法律があります。

散骨はなぜ国の法律に違反してないかと申しますと、火葬後のご遺骨をそのまま捨てる・許可の無いところでの埋葬が問題であって、ご遺骨とわからないぐらい（2ｍｍ以下）まで粉骨をしてから撒くのであれば法律には抵触しないそうです。

ですが、粉骨をしたものを埋葬許可のある墓地や霊園ではない所で埋葬する（埋める）のは墓地・埋葬等に関する法律に違反してしまうのでおやめください。
散骨もマナーやルールがあり、日本全国どこでも自由に撒いてよいわけではありません。

市町村の各自治体で特に北海道や伊豆地方では厳しい条例があり、海でも岸の近くでの散骨は「漁業権者などから、精神的苦痛を理由とした慰謝料請求や風評被害を理由とした損害賠償請求をされる」などの可能性もありますので、ばれなければ良いといった考えは捨ててマナーやルールを守り、各自治体の許可のある場所、海洋散骨・森林散骨の専門業者を頼りましょう。

散骨の種類

散骨方法にもいろいろ種類があり、費用や相場もかなり違いがありますのでしっかりと調べてから散骨プラン決めて施行していきましょう。こちらでは散骨の種類・内容、費用や相場を見ていきましょう。

海洋葬（海洋散骨）

粉骨をしたご遺骨を沖縄の綺麗な海、思い出の場所となる沖に散骨する方法で、船に乗って岸から離れて散骨いたします。海洋葬にも3つの方法があります。

個別の散骨

ご遺族のみで船をチャーターして散骨をする方法です。
操船する方はいますが家族のみでの乗船ですので落ち着いて散骨をしてお見送りが出来ます。個人で船をチャーターしますので費用は高くなります。費用相場：15万円～40万円

合同散骨

2組～3組のご遺族で船をチャーターして散骨をする方法です。
乗り合いの形になり日程調整も必要ですが、費用は安めになります。費用相場：10万円～20万円

委託散骨・代行散骨

ご遺骨を委託業者に預けて複数のご遺骨と共に海洋に散骨をしてもらいます。
散骨風景などの写真・散骨証明書を後日に送付されますので、安心してご依頼できます。委託散骨・代行散骨は合同で行いますので費用はとても安くすみます。費用相場：5万円～10万円

森林葬（森林散骨）

森林葬とは粉骨を山奥に撒く方法でご遺骨を埋葬する樹木葬とは違います。
景観の良い山間の元に撒きますので、海より山が好きな方に人気で、樹木葬より費用が安いのが注目のポイントです。費用相場：5万円～30万円

空中葬・空中散骨

空中葬とはヘリコプターや軽飛行機セスナなどを用いて、遺灰を空中から撒く散骨方法です。
バルーン葬とは粉骨を気球に乗せて成層圏まで上昇させて散骨する方法です。現在ではドローンによる散骨が費用も安く主流になりつつあります。費用相場：5万円～50万円ほど（委託・合同・個人とプランより費用に差が出ます）

散骨のトレンド

宇宙葬

ロケット宇宙葬

ご遺骨の一部を専用カプセルに入れてロケットで打ち上げて散骨する方法です。
カプセルにも文字を入れることもでき、打ち上げたあとの観測も行えるサービスもありロマンあふれる散骨となっておりおすすめです。
宇宙へ散骨したご遺骨は最後には消滅するそうで、環境にも優しいタイプです。
費用はすごく高そうなイメージがありますが年々価格が安くなっております。ホームページサイトでも詳しく書かれておりますので調べてみると良いです。
費用相場：28.5万円～250万円ほど

バルーン宇宙葬

皆様の希望により実現したバルーンでの宇宙葬であります。粉骨したご遺骨をバルーンの中に入れて高度40ｋｍ～50ｋｍの成層圏へ飛ばし気圧の変化によりバルーンが膨張して割れ散骨されます。
（株）バルーン公房さんのオリジナル事業で法務省・厚生労働省にも確認を取り法律の違反等もない散骨です。飛ばすバルーンも天然樹脂100％の原材料で自然にもやさしい素材で出来ており、飛ばす場所なども指定できるサービスも行っております。
バルーン宇宙葬はテレビの取材や雑誌に掲載されており、現在ではペットのご遺骨の散骨も行っております。
粉骨は1ｍｍ以下にしないといけないそうで、（株）バルーン公房さんにて粉骨してくれるそうです。（粉骨料金2万円）費用相場：20万円～24万円

散骨代行業者とは？

散骨代行業者とは、散骨を委託して粉骨～散骨まですべて専門知識を持つ業者がしてくれる散骨サービスで面倒な手続きや基礎知識がなくても散骨が出来ます。

足が不自由で現地までいけない、船が苦手で乗船できない、その他さまざまな理由で散骨できない方に代わって散骨を行います。
散骨代行業者は基本合同で散骨しますので費用が安く、散骨後の写真や証明書なども後日送付しますので安心して委託出来ます。

散骨のルールとマナー、流れのまとめ

散骨のルールやマナー・種類について紹介していきましたがどうでしたか？年々新しい散骨方法が出来てきて現在では宇宙への散骨も出来ますしいつか 深海葬なんてものも出来るかもしれません。

散骨業者も様々なサービスを行い利用者も増えてきており、老後の終活で葬儀方法や葬儀費用とともに散骨方法や散骨費用の情報を事前に調べている方も増えております。
気になる散骨があれば見積もりが無料の所もありますので資料請求などしてみると良いと思います。

最後に、散骨はどのような形であっても故人を弔う自然葬であります。散骨してそれで終わりではなく、その後も故人を偲んで供養していただけると故人も喜ばれると思います。
散骨の供養方法では形は残りませんが先祖の事を忘れないようにしましょう。

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